弁護士視点で知財ニュース解説

アディダス マーク ジェイコブスを訴える

ドイツのスポーツ用品メーカー「アディダス」がアメリカのファッションデザイナーマーク ジェイコブスによって設立された「マーク ジェイコブス インターナショナル」がアディダスの商標権を侵害しているとして,オレゴン州連邦地方裁判所に販売の差止め等を求めて訴訟を提起しました。

問題になったのは,マーク ジェイコブスの2014年秋冬コレクションの袖部分に4本のストライプが施されたデザインがアメリカにおいて登録しているアディダスの3本のストライプ商標権を侵害するという点です。

アディダスは日本においても多数の商標登録を行っていますが,「adidas」「アディダス」という文字商標であったり,「adidas」の文字商標とともに,おなじみの斜め3本線が付されたもの,「adidas」の文字商標とともに,おなじみの3枚若葉に3本のストライプが施されたマークが付されたもの等が登録されていますが,単に斜め3本線あるいは縦方向に垂直の3本線,上記した3枚若葉のマークのみ商標登録は行われていません。

日本では,斜め3本線あるいは縦方向に垂直の3本線は当然のことながら,3枚若葉のマークも含めて「極めて簡単で,かつ,ありふれた」商標として登録が認められなかったのではないかと推測しています。

アディダスのアメリカにおける商標の登録状況については確認していませんが,仮に,縦方向に垂直の3本線の商標登録が認められていたとしても,アメリカにおいても簡単でありふれた商標であることから商標の権利範囲は限定的に解釈すべきものと考えます。

そして,あくまで私の個人的感覚ですが,3本ストライプと4本ストライプは類似しないものと考えるべきであると考えています。

ところで,マーク ジェイコブスは,同社の出所を示すものとして4本のストライプを使用し続けているわけではなく,2014年秋冬コレクションの衣類のデザインとして4本のストライプを使用していることから,出所を表示する商標として使用しているわけではないという反論も考えられなくはありません。

しかし,日本の裁判所の基準でいうと,デザインとしての使用と出所表示としての使用は併存するもので,使用者がデザインを目的としたものであっても需要者が出所表示として認識するものついては商標権を侵害すると判断されます。

この点についてもアメリカにおいてどのように判断されるのかについても注目したいところです。

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