企業再編とは、一般には、企業グループを再編することを言います。
IT通信技術の進展、産業技術の発展、貿易障壁の撤廃などにより、現在、企業活動の範囲はグローバル化の一途を辿っており、企業活動のスピードもかつてないものとなっています。
その結果、昨今、長年かけて築き上げてきたビジネスモデルが一夜にして通用しなくなってしまうという事態も珍しくありません。巨大企業であっても、このような変化の激しい事業環境の変化に対応できないとなれば、衰退は避けられない事態となります。
そこで重要となるのは、自らの事業の強みと弱みを分析し、貴重な経営資源について選択と集中を行い、いかにして経営効率を高めることが出来るかという視点です。弱みとなっている事業部門について、これを切り離したり、他の事業を買収することで強化したりすることができれば、企業グループ全体としての経営効率を高めることが期待できます。
従来型産業にとって国内市場は成熟・飽和しており、過度の価格競争は企業の体力を徒に消耗するだけの結果となっています。過当競争を避け、競合相手と合併することができれば、むしろ規模の利益を活かしてコストを低減させることで、経営効率を高めることも可能となります。
本業について高い成長が見込めないものと判断されれば、他業種の事業を買収し、経営リスクを分散することも可能です。
このように企業再編は、経営資源を集中、経営リスクの分散を実現するための重要な役割を担っています。