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相続・遺言

財産をどのように評価するのか

預金、上場株式や市場で取引される金融商品や貴金属であれば、評価そのもので争いに発展することはありません。
但し、これらの財産は、相続の直前に目減りしている場合や行方が分からなくなった場合に、相続人のだれかがこっそりと受け取ったのではないか、あるいは盗ったのではないかという疑心暗鬼が生まれ、争いに発展することがあります。このような疑心暗鬼が生まれると、受け継ぐ財産が比較的少額であっても調停を行わなければ話し合いができないという例が多いです。

亡くなられた方の自宅については、両親と住んでいた長男がいて、長男が自宅を受け継ぐとして、その自宅をどのように評価し、他の相続人は、金融資産などをどの程度受け継ぐのかということで争いになることがあります。
st185.jpgこの例で、自宅に見合う金融資産などがあれば、その財産を他の相続人に受け継いでもらうという方法により話し合いができなくないですが、自宅以外にめぼしい財産がない場合に、どのような方法で手当するのかということで争いになることもあります。

また、収益物件については、土地の路線価や建物の固定資産評価を基準に話をすすめると、物件が将来生み出す利益が考慮されていないという理由で争いになることがありますし、土地の路線価や建物の固定資産評価と比較して高い収益をあげる物件については、路線価や固定資産評価と大きな開きがあるという理由で争いになることもあります。

そして、非常に厄介なのが上場していないが、ある程度の利益を生み出す会社の株式です。

例えば、お父さんと長男が会社を経営しており、お父さんが株式の大半を保有していたという事例で問題となります。会社の株式の評価は、会社が保有する資産、会社が将来生み出す利益、他の類似企業との比較によって行われますが、これら3つの方法で算出した価値をどのような割合で評価に反映するのかという点で問題になります。

また、会社の資産をどのように評価するのかが問題となります。ここで、相続財産の評価が二重に問題となり、より一層問題が複雑化します。

会社が将来生み出す利益については何年分を評価の対象とするのが妥当なのか、会社の盛衰のスピードが非常に速い現在において倒産する可能性をどのように評価するのかという問題も存在します。

ひと口に会社の株式の評価といっても、評価する人によって天と地ほどの差が生まれる理由というのはここにあります。
会社の評価の算定費用は、規模によっても異なりますが数百万円になるということも珍しくありません。そして、一人の相続人が価値の算定を行うと、その評価を争うために他の相続人も算定を行わざるを得なくなり、ときには、改めて裁判所で鑑定を行うということもあります。

このことは不動産でも同様で、非常に多くの不動産をお持ちの方が亡くなった場合に、調停の手続で双方が鑑定書を提出し、裁判所において改めて鑑定を行い、同じ不動産に3回の鑑定を行うという事例もありました。

また、多数の美術品が存在する場合に、個々の美術品の評価を出すのか、その美術品の評価が正当なのかという理由で争いになることがあります。多くの事例では、美術品の分割は、相続の最終段階で行われることが多く、この問題で話し合いがこじれてしまうと、今までの努力が水の泡となります。

反対の見方をすれば、美術品の評価を含めた問題は最終段階まで曖昧にしておき、相続の話し合いに疲れてきたころを見計らって「どんぶり勘定」で分ける方がスムーズに解決することができる場合が多いです。
但し、高価な美術品が複数存在する場合には、この方法は危険ですので、慎重に判断する必要があります。

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