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債権管理・回収

商事留置権

債権回収において,意外に威力を発揮するのが商事留置権です。

商事留置権は、

  1. 当事者相当とも商人である(会社であれば商人)
  2. 債権が当事者双方の商行為によって発生したものである(会社間の取引は全て商行為)
  3. 債権の弁済期が到来している(期限の利益喪失条項が必要になる。)
  4. 占有する物が債務者の所有物件である

という要件が備わっている場合に、取引先の動産を返還しなくてもよいという制度です。

商事留置権を行使して動産の返還を拒否した場合、取引先がその動産をどうしても必要である場合には、支払いと引換えに動産を返還するという交渉が可能となります。

この商事留置権は、特別な手続を経ることなく占有していれば認められる権利であり、上記のような交渉の材料とすることができるため、ときには非常に強力な権利となります。

FE116s.jpg業者間の建物建築請負の際に、発注者が請負代金を支払わない場合に商事留置権が行使されることがあります。商事留置権は、非常に強力な権利であり、抵当権により競売が行われ、競売によって建物を取得した者に対しても権利を主張することができます。
しかし、建物のような不動産に商事留置権を行使する場合には注意が必要です。
そもそも、東京地裁では、建物のような不動産に対して商事留置権を認めないと判断した裁判例が存在します。当然のことながら、建物について商事留置権が認められないということになると建物の占有自体が違法となり損害賠償の対象となります。
仮に建物に対する商事留置権が認められるとしても土地については占有することが認められない場合があります。東京高裁の裁判例には、建物の価値が土地の価値と比較して著しく高い場合にのみ土地を占有することを認めると判示したものがあります。当然のことながら、建物について占有が認められたとしても、土地について占有が認められなければ不法占拠となり賃料相当損害金の支払いを求められることになります。

建物について商事留置権を行使する場合には、交渉により解決が可能であるのかなどの状況判断が非常に重要になりますので慎重に行うようにしてください。

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