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非財務情報

非財務情報

非財務情報は,①投資家が経営者の視点から企業を理解するための情報を提供,②財務情報全体を分析するための文脈を提供,③企業収益やキャッシュ・フローの性質や,それらを生み出す基盤についての情報を通じ,将来の業績の確度を 判断する上で重要な情報を提供するものです。

CGコードにおいては,「上場会社は,会社の財政状態・経営成績等の財務情報や,経営戦略・経営課題,リスクやガバナンスに係る情報等の非財務情報について,法令に基づく開示を適切に行うとともに,法令に基づく開示以外の情報提供にも主体的に取り組むべきである。」,「その際,取締役会は,開示・提供される情報が株主との間で建設的な対話を行う上での基盤となることも踏まえ,そうした情報(とりわけ非財務情報)が,正確で利用者にとって分かりやすく,情報として有用性の高いものとなるようにすべきである。」(基本原則3)とされています。

また,「上場会社は,法令に基づく開示を適切に行うことに加え,会社の意思決定の透明性・公正性を確保し,実効的なコーポレートガバナンスを実現するとの観点から(本コードの各原則において開示を求めている事項のほか,)以下の事項について開示し,主体的な情報発信を行うべきである。」(原則3-1)とされています。情報の開示(法令に基づく開示を含む)に当たって,取締役会は,ひな型的な記述や具体性を欠く記述を避け,利用者にとって付加価値の高い記載となるようにすべきである(補充原則3-1①)。

  1. 会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略,経営計画
  2. 本コードのそれぞれの原則を踏まえた,コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針

そして,「経営戦略や経営計画の策定・公表に当たっては,自社の資本コストを的確に把握した上で,収益計画や資本政策の基本的な方針を示すとともに,収益力・資本効率等に関する目標を提示し,その実現のために,事業ポートフォリオの見直しや,設備投資・研究開発投資・人材投資等を含む経営資源の配分等に関し具体的に何を実行するのかについて,株主に分かりやすい言葉・論理で明確に説明を行うべきである。」(基本原則5-2),「取締役・経営陣幹部は,中期経営計画も株主に対するコミットメントの一つであるとの認識に立ち,その実現に向けて最善の努力を行うべきである。仮に,中期経営計画が目標未達に終わった場合には,その原因や自社が行った対応の内容を十分に分析し,株主に説明を行うとともに,その分析を次期以降の計画に反映させるべきである。」(補充原則4-1②)とされています。

経営陣が,中期の経営環境を示した上で,経営理念を前提にした会社の絵姿(中期経営計画)を示すことで,中長期的スタンスで投資を行う株主を呼び寄せることができ,短期的な浮沈に振り回されるような経営から一線を隔した経営が行うことが可能になりますので,それぞれの会社が中期経営計画を示すことは非常に重要であると考えています。

ところで,非財務情報の開示については,「記述情報についてのプリンシパルベースのガイダンス」(平成31年3月公表)が示されています。

本ガイダンスは,新たな開示事項を加えるものではなく,それぞれの会社に本原則に沿った望ましい開示に向けた取組みを期待するものです。

本ガイダンスが示す開示にあたっての原則は,以下のとおりです。

  • 経営目線の議論の適切な反映
  • 取締役会や経営会議における経営方針・業績評価・経営リスクに関する議論のディスクロージャーへの適切な反映
  • 経営トップによるディスクロージャーに関する基本方針の提示
  • 重要性(マテリアリティ)
  • 情報の重要性(マテリアリティ)の判断における業績に与える影響度及びその発生の蓋然性の考慮,並びに,重要性のディスクロージャーへの適切な反映
  • 資本コスト等に関する議論の反映
  • 取締役会や経営会議における,成長投資・手許資金・株主還元のあり方や資本コストに関する議論,並びに,それらを踏まえた今後の経営の方向性のディスクロージャーへの適切な反映
  • セグメント情報
  • 経営上,事業ポートフォリオのあり方についての検討が求められている中,経営の目線を十分に踏まえた深度あるセグメント情報の開示 セグメント情報
  • 分かりやすさ
  • より分かりやすい開示の実現に向けた,図表,グラフ,写真等の積極的な活用

また,本ガイダンスにおいては,以下の情報を提供するものとされています。

  • 経営戦略・ビジネスモデル
    企業がその事業目的をどのように実現していくか,どのように中長期的に価値を創造するかを説明
  • MD&A(Management & Discussion and Analysis)
    経営戦略・ビジネスモデルにしたがって事業を営んだ結果,当期において,どのようなパフォーマンスとなったかを振り返り,経営者の視点から,その要因等を分析
  • リスク情報
    翌期以降の事業運営に影響を及ぼしうるリスク・不確実性のうち,経営者の視点から重要と考えるものを説明

本ガイダンスにおいては,投資家が好開示と考える開示と現状の開示の乖離が大きいとの意見を踏まえて,投資家が期待する好開示のポイントが例示されていますので,例示を参考に記載事項の改善に取組まなければなりません。

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