M&Aは、Mergers and Acquisitionsの略です。
Mergers とは合併、Acquisitions とは買収を意味します。日本では、合併というと良好関係にある2社が企業を一つにまとめるものであり、買収というと圧倒的な力を持っている会社が興味のある会社を手中に収めるというイメージがあるのではないでしょうか。
確かに日本でも、2000年以降敵対的買収が頻繁に行われるようになり、2007年の会社法改正により三角合併が解禁され、外国企業による日本の企業の買収が容易になり、多くの上場企業において敵対的買収に対する防衛策が導入されるということもありました。しかし、敵対的買収は、買収そのものが失敗に終わることが圧倒的に多く(上場企業を対象としたTOBの手法により買収に成功した例は、近年では1件しかありません。)、仮に買収に成功しても期待していたシナジー効果が現れないという認識が定着しつつあります。
そして、日本で行われる買収の大半が両当事者の合意に基づいて行われる友好的な買収で、日本のM&Aの7割を占めると言われている中小企業における買収ではほぼ全てが友好的になされると言って過言ではありません。
以上のように、日本では、買収といっても友好的になされるものが多く、言葉のイメージとはかけ離れているというのが現実です。
事業の譲渡を検討されている方へ
後継者問題などで事業譲渡を検討されている方は是非お読みください。
事業譲渡(M&A)が行われる理由、実情について詳しく解説しています。