弁護士視点で知財ニュース解説

ソフトの使用期間制限解除で高校生逮捕

栃木両県警は平成26年8月11日,米マイクロソフト社の無料体験版ソフトを使用期限が過ぎても使用することができるプログラム(クラックプログラム)を,自らが運営するブログからダウンロードできる状態においていたとして,男子高校生を不正競争防止法違反容疑で逮捕したと発表しました。

なお,栃木県警の発表では,男子高校生は,バナー広告料を得る目的で不正プログラムをダウンロードできる状態においていたようです。

いわゆるデジタルコンテンツが各種メディアを通じて提供される場合,対価の支払いを確保したり,コピーされることを防ぐために,アクセス管理技術やコピー管理技術が施されることがあります。

アクセス制限の代表的なものとしては,放送される信号にスクランブル(暗号化)をかけておき,対価を支払う者に復号化装置を提供する,復号キーを交付するというものです。

コピー制限の代表的なものとしては,DVDなどのCCSやCDなどのCGMSなどがあります。

これらの技術的に制限を加えられたものを突破する行為は,アクセス制限を解除する行為については不正競争防止法2条1項10号,コピー制限を解除する行為については不正競争防止法2条1項11号の不正競争行為に該当します。

そして,不正の利益を得る目的,あるいは制限を行っている者に損害を与える目的で,いずれかの行為を行った場合には,不正競争防止法21条2項4号により5年以下の懲役,500万円以下の罰金,又はこれらが併科されることになります。

最近,技術的に制限を加えられたものを突破する行為により検挙される事例が増えていますが,これらの行為が刑事罰の対象となることの知識が広まっていないことに,その一因があるように思います。

このような検挙例が少しでも少なくなるように,行政による公報活動が望まれるところです。

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