弁護士視点で知財ニュース解説

輸入差止の動向

財務省は,平成26年9月12日,上半期の税関における知的財産侵害品の輸入差止の状況を発表しました。

輸入差止件数は16,296件(前年比15.8%増),輸入差止点数は453,350点(前年比39.8%増)で上半期の件数としては過去最多を更新しました。

仕出国別でみますと,輸入差止件数については,中国が15,145件(構成比92.9%,前年比16.6%増)で圧倒的に多く,香港が552件(構成比3.4%,前年比12.4%増),韓国が217件(構成比1.3%,前年比65.6%増)です。

また,輸入差止点数では,中国が394,610点(構成比87.0%,前年比45.1%増),香港が33,017点(構成比7.3%,前年比17.4%増),韓国が13,286点(構成比2.9%,前年比16.0%増)となっています。

知的財産権別差止件数でみますと,偽ブランド品などの商標権侵害物品が16,180件(構成比97.3%,前年比15.7%増)で圧倒的に多く,キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が382件(構成比2.3%,前年比163.4%増)でした。

他方,知的財産権別差止点数では,商標権侵害物品が390,032点(構成比86.0%,前年比25.8%増)で大半を占める傾向は変わらないものの,意匠権侵害物品が58,928点(構成比13.0%,前年比1,225.4%増)となり,急増しているようです。

また,品目別差止件数では,財布やハンドバッグなどのバッグ類が5,711件(構成比31.7%,前年比27.6%減)と最も多く,衣類が4,732件(構成比26.3%,前年比23.5%増),靴類が1,841件(構成比10.2%,前年比14.3%増)でした。

他方,品目別差止点数は,携帯電話及び付属品が59,455点(構成比13.1%,前年比64.5%増)と最も多く,衣類が43,391点(構成比9.6%,前年比8.7%増),文具類が33,463点(構成比7.4%,前年比5.4%減)となり,ついで,電気製品が,輸入差止点数25,208点(前年比281.2%増)と急増しています。

知的財産侵害品は,薬物や武器と同様に輸入禁制品であり,税関において知的財産侵害品が確認されると輸入ができなくなります。

また,税関による発見だけでなく,知的財産権の侵害を受けている者が,日本にある9つの税関のいずれかに輸入差止の申立てを行うと,全ての税関において知的財産侵害品の輸入に目を光らせてくれ,知的財産侵害品を発見すると,輸入の差止を行ってくれます。

海外から輸入されてくる知的財産侵害品は,日本の市場で流通する前に水際で阻止する方法が最も効果的です。

海外模倣品に苦慮されている方は,輸入差止申立制度を活用し,自社の知的財産権の保護に努めてください。

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