弁護士視点で知財ニュース解説
- 海賊版対策有識者会議
ブロッキングにより海賊版マンガサイト「漫画村」が閉鎖されて約4カ月になり,海賊版対策有識者会議による「中間とりまとめ」に向けた議論が佳境に入っています。 「漫画村」を閉鎖に追い込んだブロッキングは「DNSブロッキング」といわれているものです。 これは,DNSサーバーがIPアドレス - 「仏壇じまい」 お寺が使用すると商標権侵害??
愛知県の葬儀斡旋業者から柳谷観音大阪別院・泰聖寺に対して通知書が届き,住職が困惑されているとう記事を目にしました。 通知書の内容は,「仏壇じまい」は愛知県の業者の登録商標であるため,お寺のホームページに記載されている「仏壇じまい」という表示の削除を求めるもののようです。 「仏壇じ - 映画「カメラを止めるな!」は著作権侵害?
「映画『カメラを止めるな!』は私の作品をパクった」と主張する舞台演出家和田亮一氏の記事が週刊誌「FLASH」9月4日号に掲載され,話題になっています。 映画「カメラを止めるな!」は,上田慎一郎監督が,脚本家と元劇団員舞台とともに舞台「GHOST IN THE BOX!」の映画とし - 企業の立体商標戦略(1)
2018年8月8日付日経電子版法務インサイドで,ヤクルトやエルメスの立体商標登録までの努力が紹介され,立体商標の登録が非常に困難であることが紹介されています。 商標は,自らの商品と他人の商品を区別するためのものであり,事業者が提供する商品や役務の出所を示すものとして機能します。 - 企業の立体商標戦略(2)
ところが,知財高裁が設けられた後,出願している立体商標と現実に市場で流通している商品との同一性が緩和されるようになりました。 知財高裁平成19年6月27日判決で問題となったマグライト(懐中電灯)や知財高裁平成20年5月29日判決で問題となったコカ・コーラのボトルについては,ラベル - スポーツバーって問題ないの?
平成30年6月,著作権法違反を理由にゲームバーが摘発されました。 ゲームバーは,基本的に,飲食を行うことができて,ゲームを楽しむことができる,他人がゲームを行っている様子を視聴することができる場所です。 ゲームは映画の著作権にあたるため,ゲームの著作権者の許可なく,不特定の者がゲ - 「ポケモンGOプラス」の改造が商標権侵害?
改造した「ポケモンGOプラス」を販売していた男性が,商標権侵害違反の疑いで逮捕されたという報道が行われています。 「ポケモンGOプラス」は,スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」に対応する機器で,ポケモンの接近を知らせてくれる腕時計型の機器ですが,男性が販売していたのは,自動で - 欧州議会 著作権新指令案を否決
欧州議会は,インターネット上の著作権に関する著作権新指令案を否決しました。 EUにおける指令は,条約のような強い拘束力を有するものでありませんが,加盟国に指令に沿った措置をとることを求めるという意味では,加盟国に対して強い影響力をもっています。 今回,採決を行った著作権新指令案は - 「デザイン経営」宣言 意匠法の再考
経済産業省と特許庁が公表した「デザイン経営」宣言では,いくつかの政策提言が行われており,その一つに意匠法の保護対象の拡大があります。 IoT化進み,商品が,情報を収集するための端末としての位置づけられるようになると,収集された情報を分析し,ユーザーニーズに沿った商品やサービスを