弁護士視点で知財ニュース解説

Android陣営からMicrosoftに支払われた特許実施料

Microsoftと韓国サムスン電子は,平成21年,双方の特許権をクロスライセンスすること,事業協力することを内容とする契約を締結していました。

この契約のクロスライセンスの内容は,サムスンがMicrosoftに対して一定の特許実施料を支払う内容となっていましたが,その金額は公表されていませんでした。

ところが,Microsoftが平成23年にノキアの形態電話事業を買収すると発表すると,サムスンは,事業協力を内容とする契約に違反するとして,特許実施料の支払いを停止しました。

そして,Microsoftは,マンハッタン連邦地裁に対して,サムスンに対して,特許権侵害を理由に訴訟を提起し,サムスンが特許実施料を支払うことで合意し,訴訟は終了しました。

このとき,サムスンがMicrosoftに対して支払った実施料は明らかにされませんでしたが,今回,Microsoftが実施料未払により発生した遅延損害金の支払いを求める訴訟を提起したことにより,サムスンがMicrosoftに支払った金額が明らかになりました。

その内容は,我々が想像していたものを遥かに上回っており,平成25年の単年度だけで10億ドルでした。

そして,今回の訴訟で明らかになったのは,サムスンがMicrosoftに対して支払う特許実施料の支払いが7会計年度継続するという内容になっているようです。

今回の訴訟でMicrosoftがサムスンに支払いを求める遅延損害金の金額だけでも690万円ドルを超えているようすので,金額の大きさに驚くばかりです。

今回のMicrosoftによる訴訟提起には,遅延損害金の支払いを求める以外の別の狙いがあるように思えてなりません。

おそらく,Microsoftとサムスンの先の訴訟においては,和解内容について秘密保持義務が課せられていたと想像するのですが,その和解内容を世の中に知らしめるための訴訟であると思えてなりません。

そして,Microsoftは,先の訴訟の和解内容を明らかにすることにより,Android陣営が負っている負担を明らかにすることで同陣営の勢いを削ぎ,Microsoftの携帯電話事業の足場を作る目的であると考えるのは邪推にすぎるでしょうか。

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