弁護士視点で知財ニュース解説

音や色彩 出願件数470件超え

特許庁は,平成27年4月4日,同月1日から制度が開始した音や色彩などの新たな商標の出願件数が470件を超えたと発表しました。なお,内訳は色彩が約190件と最も多く,続いて音が約140件の出願があったようです。

色彩は,以前から商標を構成するものとして商標法に規定されていましたが,今回の商標法の改正により色彩のみからなる商標が認められるようになりました。

イメージカラーを長年に使用している企業が少なくありません。そのような企業がイメージカラーを商標登録することにより他社による使用を禁止することができます。

ただし,色彩というものは限られており,広範な商品や役務で色彩の商標登録を安易に認めてしまうと,他社による色彩の使用が制限されることになります。

そこで,色彩の商標登録が認められる場合というのは,特定の色彩を長年使用していることにより色彩と当該商品,役務と強い結びつきが認められること,他社の商品や役務で当該色彩が使用されていないこと等の要件が必要になります。

立体商標の制度が始まったとき,特定の商品の形態と企業との結びつきを非常に厳密に解釈したために,有名ブランドフェラガモの靴やバックに付されている立体的なマークですら商標としての登録が認められませんでした。

今回の色彩のみからなる商標においても,立体商標のときと同様に厳格な解釈が行われると制度を設けた意味がなくなります。

他方で,安易な登録を認めるということになると他社による色彩の利用が阻害されるということにもなりかねません。

色彩の商標登録の基準は,非常に微妙な「さじ加減」が必要になると思いますが,これから紆余曲折するのではないかと考えています。

音は,テレビやラジオ等で流されている企業のテーマソングなどが対象になると思います。

音の商標登録は,欧米では早くから商標登録が認められており,日本においても早くから導入されてしかるべきものでしたが,今回の法改正によりようやく認められるようになりました。

今回,導入が見送られた「におい」,「味」なども欧米においては商標の対象として認められており,今後,日本においても導入の是非が議論されるものと思います。

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