相続・遺言
相続・遺言

遺産相続の問題は、"難しい"とよく聞くのですが、一体どのようなところが難しいのですか?

遺言も何もない場合、遺産相続は民法にしたがって行われますが、民法には遺産相続の順位、遺産相続できる割合について規定されています。ます、これを理解しなければなりません。

遺言がある場合にも、後ほど説明する遺留分の問題が発生します。この遺留分の問題は、トラブルになると非常にやっかいな問題です。また,遺産相続の放棄が行われた場合、どの程度遠い親族まで遺産を相続することになるのか等の問題もあります。

また、遺産を相続するには対象となる財産を全て把握し、それを適切に評価する必要がありますが、遺産相続の把握に困難をきたすことがありますし、それをどのように評価するかという問題があります。土地や株式は、この10年で天と地ほどの価格差が発生していますが、今後も予測不可能な範囲で変動する可能性があります。また、相続の対象となる財産と除外しなければならない財産の区別や、生前に行われた贈与をどのように考慮していくのか、特定の相続人の尽力によって守られてきた、あるいは増加した財産についてはどのように考えないといけないかという問題もあります。

さらに、相続税の問題も忘れることができません。

遺産相続にまつわる問題は、以上で説明したものに尽きるものではなく、いずれも複雑でやっかいな問題です。しかし、これらの問題は、遺産相続に詳しい弁護士に相談すれば総合的に解決してくれます。

ここで私が言っておきたいのは、一度、相続人の間でもめ事が発生すれば、人間関係が悪くなり、下手をすると修復することが不可能になることもあるということです。遺産相続は、血縁者の間で起きるトラブルです。血縁者であるため、話し合いの当初は遠慮がちに話が展開していくことが多いと思います。ところが、遠慮がちに話していた相続人が自分の心の内を理解してもらえず、不合理な譲歩を求められた場合に、一転して目一杯の主張を行うということがあります。こうなると、相続人同士で陣営を組んで対立するようになったり、一人の相続人を集中砲火で攻撃するということがあります。このような紛争になった場合、時間や費用を費やすことで遺産分割については解決したものの、人間関係のトラブルは解決しないまま残るということになります。そして、遺産分割を行った後も疎遠になり、人間関係が修復されることなく放置されるという非常に残念なことにもなりかねません。

私も、遺産相続問題が人間関係のトラブルに発展してから関与した案件で、このような残念な結果を経験したことが何度かあります。私は、遺産相続の問題で最も大切なことは、このような血縁者の間で人間関係崩壊してしまないよう遺産の分割を行うことで、これが最も難しい問題ではないかと考えています。

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