選任までの期間
成年後見人等の選任は,申し立てから3か月ないし4か月程度の期間を要することになりますが,その間,本人と同居している者が本人の財産を使用しているなど,本人の財産の散逸を防ぐ必要がある場合には,成年後見人が選任されるまで放置できません。このとき,成年後見の申し立てとともに行っておくのが財産管理者の選任の申し立てです。
財産管理者が選任されますと,財産管理者は,財産目録を作成して管理の対象となる財産を明確にするともに,本人の財産を管理している者から財産の引継ぎを受けることになります。
そして,財産管理人は,家庭裁判所が財産を保存する上で必要と判断し命じた行為,財産の現状を維持する行為,物や権利の性質を変えない範囲で利用する行為,利益を図る行為を行うことがで,個別に裁判所から許可された行為を行うことができます。
なお,財産管理者が選任され,その後に成年後見人等を付する決定が行われた場合,財産管理者が成年後見人等に就任するのが一般的です。