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離婚慰謝料って?

advice.jpgテレビなどで著名人の離婚について報道されることがありますが、その中で高額な離婚慰謝料が支払われたということが伝えられることがあります。

「著名人は高額な所得を得ているから離婚の際の慰謝料も高額になる」と考えている方が少なくありませんが、法律の世界では所得と離婚慰謝料とは関係がありません。

マスコミ等で使用されている「離婚慰謝料」ということは、厳密な意味では慰謝料ではなく「離婚に際して支払われる金銭」全般を指す言葉として使用されています。

それでは、離婚の際に支払われる金銭には、以下のものがあります。

  • 別居開始から離婚が成立するまでに支払われる「婚姻費用」
  • 離婚成立後に支払われる「養育費」
  • 婚姻期間中に形成した「夫婦共有財産の分割」
  • 婚姻期間中に精神的苦痛や肉艇的苦痛を受けたことに対する「慰謝料」

以上のような金銭の支払いを総称して、マスコミなどでは「離婚慰謝料」ということが使用されているのです。
そして、所得に応じて金額が変わるのは「婚姻費用」、「養育費」、「夫婦共有財産の分割」であり、「慰謝料」は婚姻期間中に受けた精神的、肉体的苦痛の程度に応じて金額が決定されます。

「婚姻費用」や「養育費」は基本的には、夫婦それぞれの収入、お子さんの人数、お子さんの年齢によって決定され、高額な収入を得ている方から少ない収入しか得られない方に支払われることになります。

また「夫婦共有財産の分割」は、結婚してから離婚までに形成された財産(住居、預金、株式など)を原則としては折半することになります。このことから、所得が多く、婚姻期間が長い場合には分けるべき財産が多額になるという傾向にあります。
rikon001.jpgここで注意しなければならないのは、分割の対象になる財産は、あくまで結婚してから形成された財産であること、二人が協力して形成した財産であるという点です。
結婚する以前に既に保有していた財産は分割の対象とはなりませんし、婚姻期間中に相続によって取得した財産も分割の対象になることはありません。
例えば、配偶者が高額所得者であっても、結婚した際に既に多額の財産があり、婚姻期間が短いということになると離婚に際して支払われる金銭は、そんなに多くないということになります。

離婚の際に問題となる「慰謝料」で多いものは、配偶者の浮気、ネグレクト(放置)などですが、これらの慰謝料というのは意外と低額です。これも程度や期間によって金額が変わりますが、100万円に達しない例が多いと考えてよいと思います。

最後に、多くの方にとって離婚は、経済的には非常に負担が大きいことを認識しておく必要があります。
一般的な家庭では、夫婦や子供が一緒に生活をすることを前提に、住宅ローンや子供の教育費、生活費を支払うと貯蓄に回す分は、それほどないというのが現状です。

このような家庭で別居をすると、新たな住居費や生活費が加算されることになりますので以前と同様の生活水準を維持することは困難になります。
仮に、奥さんが専業主婦であり別居をきっかけにパートに出ることにしたとしても、特別な能力や資格でもない限り、月額15万円の収入を確保することは困難だろうと思います。
このような経済状況で別居を行うとたちまち住宅ローンや自動車のローンの支払いができないということになりかねません。
ちなみに、住宅ローンや自動車のローンの支払いを長期にわたり延滞すると金融機関等の信用情報にリストアップされ、ローンを組むことができなくなる可能性があります。

また、離婚する場合には、ローンで購入した住宅を手放さなければならないということになりかねないですが、住居を売却しても多額の住宅ローンが残ってしまうということが多くあります。

また、離婚後に子供を養育する配偶者は、養育費を受け取ることができますが、養育費のみで子供を育てることはできませんし、再婚などを理由に養育費の支払いが行われなくなるということも少なくありません。

多くの方は、婚姻期間中、離婚の可能性を意識して生活を行うことはありませんので、いざ離婚ということになると、様々な問題が経済的問題が噴出します。
「離婚」が頭をよぎったときには、離婚の過程や離婚後に発生する経済的負担について十分に考えて生活設計を行うことを忘れないでください。

弁護士 冨宅恵

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