第3章 着手金および成功報酬金 第2節 刑事事件
第36条 (刑事事件の着手金)
- 刑事事件の着手金は、次表のとおりとする。
刑事事件の内容 着手金 事案簡明事件 起訴前 在宅 20万円 身柄拘束中 30万円 起訴後 在宅 30万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
10万円身柄拘束中 40万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
10万円その他の事件 起訴前 在宅 40万円 身柄拘束中 50万円 起訴後
単独事件在宅 40万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
10万円身柄拘束中 50万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
10万円起訴後
合議事件在宅 50万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
20万円身柄拘束中 60万円
但し、起訴前から引き続き受任した場合は、
20万円再審関係事件 100万円以上 - 前項の事案簡明な事件とは、特段の事件の複雑さ、困難さまたは繁雑さが予想されず、委任事務処理に特段の労力または時間を要しないと見込まれる事件であって、起訴前については事実関係に争いがない情状事件、起訴後については公判終結までの公判開廷数が2ないし3開廷程度と見込まれる情状事件(上告事件を除く。)、上告審は事実関係に争いがない情状事件をいう。
- 第1項の着手金は、事件の内容により20%の範囲内で増額することができる。
- 法定刑に死刑または無期懲役を含む事件および商法違反、税法違反、証券取引法違反事件等の経済関係事件については、前3項の各規定にかかわらず、2倍の範囲内で増額することができる。
第37条 (刑事事件の成功報酬金)
- 刑事事件の成功報酬金は、次表のとおりとする。
刑事事件の内容 結 果 成功報酬金 事案簡明事件 起訴前 在宅 不起訴 50万円 求略式請求 25万円 身柄拘束中 不起訴 60万円 求略式請求 30万円 起訴後 在宅 執行猶予 20万円 求刑の減刑 10万円 身柄拘束中 執行猶予 30万円 求刑の減刑 15万円 その他の事件 起訴前 在宅 不起訴 60万円 求略式請求 30万円 身柄拘束中 不起訴 80万円 求略式請求 40万円 起訴後
単独事件在宅 無罪 200万円 執行猶予 60万円 求刑の減刑 30万円 身柄拘束中 無罪 200万円 執行猶予 70万円 求刑の減刑 35万円 起訴後
合議事件在宅 無罪 200万円 執行猶予 70万円 求刑の減刑 35万円 身柄拘束中 無罪 200万円 執行猶予 80万円 求刑の減刑 40万円 再審関係事件 200万円 - 前項の事案簡明な事件とは、前条の事案簡明な事件と見込まれ、かつ結果において予想された委任事務処理量で結論を得た事件をいう。
- 第1項の成功報酬金は、事件の内容により20%の範囲内で増減額することができる。
- 法定刑に死刑または無期懲役を含む事件および商法違反、税法違反、証券取引法違反事件等の経済関係事件については、前3項の各規定にかかわらず、2倍の範囲内で増額することができる。
第38条 (刑事事件につき同一弁護士が引き続き受任した場合)
刑事事件につき同一弁護士が引き続き上訴事件を受任するときは、審級ごとに着手金・報酬金を支払うこととする。但し、前2条の規定を基準に、着手金および成功報酬金を適正妥当な範囲内で減額することができる。
第39条 (検察官の上訴取下げ等)
検察官の上訴の取下げまたは免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻若しくは破棄移送の言渡しがあったときの成功報酬金は、それまでに弁護人が費やした時間および執務量を考慮したうえ、第37条の規定を準用する。
第40条 (保釈等)
- 保釈が認められた時は、保釈保証金の10%相当額を第37条により算定した成功報酬金とは別に受けることができる。
- 勾留の執行停止、抗告、即時抗告、準抗告、特別抗告、勾留理由開示等の申立事件の着手金および成功報酬金は、被疑事件または被告事件の着手金および成功報酬金とは別に、それぞれ5万円を受けることができる。
第41条 (告訴、告発等)
告訴、告発、検察審査の申立、仮釈放、仮出獄、恩赦等の手続の着手金及び成功報酬金は、1件につきそれぞれ30万円以上とする。