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事業再生の手続(民事再生2)

管轄

民事再生手続は、対象会社あるいはその債権者が、裁判所に対し、民事再生手続開始決定の申立を行うことにより開始します。民事再生手続は、原則として、対象会社の主たる営業所の所在地を管轄する裁判所に申し立てることになります(民再5条1項前段)。主たる営業所の所在地は、本店と必ずしも同一であるとは限りませんので注意が必要です。
対象会社の親子会社、代表者についても民事再生手続を申し立てる場合は、対象会社と同一の裁判所に申し立てることになります。
なお、大規模事件の管轄については、専門的・集中的に処理する要請から特則が設けられており、再生債権者が500名を超える場合は管轄裁判所の上級庁である高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所に対して、1000名を超える場合は、東京地方裁判所、大阪地方裁判所に対して申立することも出来ます。

申立

st111.jpg民事再生手続の申立にあたっては、(1)経営陣に重大な不正行為がないか、(2)破産手続による清算配当見込額を上回る弁済ができる見込みがあるか、(3)粉飾決算の有無、(4)共益債権や優先債権、特に公租公課の有無及び金額、(5)当面の資金繰りの確保、(6)主要債権者の再生計画への同意の見込み等を調査する必要があります。
特に(5)資金繰りについては、日計表を作成するなどしてある程度の目処を立てておかなければ、資金繰りが続かず民事再生手続は廃止され、破産手続移行ということになりかねないので十分に注意が必要です。
また(6)大口債権者が再生計画に反対している場合は、再生計画案が決議されず、民事再生手続が成功しない可能性が高くなります。従って、民事再生手続の申立にあたっては、大口債権者に事前に申立の趣旨・概要・再生計画の骨子等を説明し、意向を確認しておくことが重要になります。
民事再生手続の申立は、株式会社のみならず自然人・公益法人を含む全ての法人が可能です。法人が申立をする場合、対象法人の意思決定機関(取締役会等)の決議をもってなされることになり、個々の役員や株主には申立権は認められていません。
申立にあたっては、破産手続開始の原因となる事実の生ずるおそれがあること或いは事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないことについて、裁判所に対し、疎明する必要があります(民再21条1項)。
破産手続開始の原因となる事実とは、支払不能(破産15条1項)、債務超過(破産16条)であり、事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済できないとは、重要な事業用資産を売却しなければ債務の支払いが困難である、といったような状況を意味します。

中止命令、包括禁止命令、保全処分命令、監督命令

民事再生手続の開始決定が出ると、破産手続、特別清算手続、再生債務者の財産に対する強制執行等は当然に中止され、効力を失うことになります(民再39条)。もっとも、民事再生手続の申立がなされただけの段階では、このような効力は生じませんので、これにより、対象会社の資産の散逸を招くことになれば、結果として、再生手続の目的が達成できなくなる事態も生じ得ることとなります。
そこで裁判所は、必要と認められる場合、開始決定前であっても、利害関係人の申立または職権により、これら強制執行等の手続について、個別に中止命令を発令することができると定められています(民再26条1項)。
またこのような個別的な中止命令によっては、再生手続の目的を十分に達成することができないおそれがあると認められるような特別な事情があれば、裁判所は、利害関係人の申立または職権により、包括的に強制執行等の手続を中止することができることになっています(民再27条1項)。
もっともこのような中止命令、包括禁止命令の対象は、再生債権に基づく手続のみであり、滞納処分に基づく差押等は対象とはなりません。
一方、民事再生手続を申し立てた段階では、申立会社に未だ再生債権者に対する弁済や財産の処分は可能な状況であるところ、これらを無制限に許容すると、偏頗弁済、財産の不当な流出等を招くおそれもあることから、裁判所は、利害関係人の申立または職権により、再生債務者の財産に対し、仮差押、仮処分その他必要な保全処分を命じることができることとされています(民再30条1項)。
なお、裁判所は、必要あると認める場合、利害関係人の申立または職権により、監督委員を選任することができます(民再54条1項)。監督委員は、再生手続の過程を通じて、主要債権者の意向を把握しながら、再生債務者の財務状況について事案に応じた調査を行うと共に、債権者が再生計画案の決議をする上で必要な情報について、適切に開示・説明するよう再生債務者を促したり、再生計画案の内容についても意見書を提出する他、必要な監督を行うことになります。法人の民事再生手続については、原則として、監督委員が選任されることになります。

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