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M&Aの市場動向

hend_ma.jpg前稿では、多くの中小企業が承継者問題を抱え、第三者に事業を承継するM&Aが行われていることを説明しました。 そして、この結果、日本においてはM&Aのほとんどが友好的に行われていることも説明しました。 当然のことながら、M&Aは、事業を譲渡す会社と事業を譲受ける会社の両社がそろわなければ成立しません。
対価を支払って他社から事業を譲受けようというわけですから、事業の譲受けを検討する会社は、基本的に体力のある会社で、中小企業のみならず大企業も含まれます。
では、このような体力のある中小企業や大企業は、どのような事情で他社の事業を譲受けることを検討するのでしょうか。

他社から事業を譲受けたいと考える具体的事情は実に様々ですが、その目的は売上の増加、上場基準をクリアーするための補強、本業の強化・拡大,新たな事業分への進出に大別できます。

このように、事業の譲受けを検討するのは、基本的に体力のある会社がさらに体力をつけ競争力を確保するためなのです。
比較的順調な会社がさらなる競争力を得るため、他社事業の譲受けを検討しているといことを対外的に表明することは、経営者としても大変誇らしいことです。
他方、事業の譲渡しを検討する事情はどうでしょうか。

st171.jpg長年にわたって立派な事業を育てあげたにもかかわらず適切な後継者がいないという事情は、誇らしげにふれ回ることはできないのではないでしょうか。

このようなM&Aの当事者の事情の差がM&A市場では如実に現れています。

金融機関や証券会社等が仲介を行っているM&A市場では、「このような会社を譲受けたい」、「このような工場が欲しい」、「このようなノウハウをもっている会社を知らないか」という類の話をよく聞きます。ところが、「うちの会社は,こんなに利益を出すことができるにもかかわらず、適切な後継者がいない。」という話はあまり聞きません。

前稿でも説明しましたが、中小企業の2社に1社が後継者問題を抱えていると言われているにもかかわらず、M&A市場では、「適切な後継者がいない。」という話を頻繁に耳にすることがないのです。

この結果、M&A市場では、事業の譲受けを求める会社が多いにもかかわらず、事業を譲渡そうとする会社が非常に少ないという形で現れてくるのです。

中小企業を対象としたM&Aは、近年、増加の傾向にありますが、それでも全体的な数としては少ないと考えています。M&A成立件数が少ない理由は、M&A市場において譲受け側の会社が多いにもかかわらず、譲渡し側の企業が少ないところにあるのです。
そして、多くの中小企業が後継者問題で頭を悩ましているにもかかわらず、譲渡し側の企業がM&A市場にあがってこない理由は、経営者が後継者問題を率直に相談できる場所が少ないからであると考えています。

人生の大半を費やして事業を育て上げてきた経営者としては、自身の事業にひとかたならぬ思い入れがあります。
そのような事業を第三者に譲渡すわけですから、譲渡しにあたって様々な注文をつけたいところです。
また、仕事中心の人生を送ってきた経営者としては、事業を譲渡した後の自らの処遇について様々な心配事もあるでしょう。このような経営者の注文や心配事を理解し、それをM&Aの内容に反映させることができなればM&Aは成立しません。

M&Aを成功に導くための第一歩は、経営者の事業に対する思い入れやM&A後の心配事を理解し、それをM&Aの内容に反映させるために努力を惜しまないパートナーを選択するところにあると考えています。

弁護士 冨宅恵

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