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監査役

監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項

会社の規模などの要因で、監査役のみで十分な監査を行うことが物理的に不可能である、監査役の経験や知識だけでは取締役の職務執行を監査することが困難な場合を想定したものです。ただし、監査役が求めていないにもかかわらず補助使用人を付することは、監査役の独立性との関係で問題があると指摘されています。

なお、三種委員会設置会社及び監査等委員会設置会社においては、職務を補助すべき使用人だけでなく、補助すべき取締役についても記載することとされている。三種委員会設置会社及び監査等委員会設置会社において、監査委員会が社外取締役のみで構成されている場合において、当該監査委員会の情報収集活動に協力することを職務とする取締役、各委員会相互間の情報共有に寄与することを職務とする取締役等が指摘されているところです。

立法担当者が具体的に決議すべきものとして挙げているものとしては、

  1. 監査役が補助使用人を求めた場合に補助使用人を置くのか
  2. 癇癪専属の補助使用人を置くのか,他の部署と兼務か
  3. 補助使用人の人数や地位

があります。

具体的には、監査役室、監査役会事務局の設置、監査役専任スタッフの設置、内部監査部門内の監査役会担当者の設置、監査役会と取締役会の協議による対応等に関して決議することになります。

使用人の取締役からの独立性に関する事項

st263.jpg監査役は、株式会社もしくはその子会社の取締役もしくは支配人その他の使用人又は当該子会社の会計参与もしくは執行役を兼ねることができないとされ、監査役による監査の独立性が担保されています。そして、監査役を補助する使用人が置かれた場合には、当該使用人の取締役からの独立性が確保されていなければ、監査役の独立性が全うされないため、設けられました。

立法担当者が具体的に決議すべきものとして挙げているものとしては、

  1. 補助使用人の異動についての監査役会の同意の要否
  2. 取締役会の補助使用人に対する指揮命令権の有無
  3. 補助使用人の懲戒についての監査役の関与

があります。

具体的には、監査役会の承認、事前の同意、協議、意見の尊重、変更の申し入れ、意見具申等の有無、監査役の補助使用人に対する指示が経営者側の指揮命令系統と分離されていること等が指摘されています。

監査役のその職務を補助すべき使用人に対する指示の実行性の確保に関する事項

監査役の独立性を担保するため、監査役を補助する使用人の取締役からの独立性に加えて監査役の使用人に対する指示の実行性についても別途決議すべきものとされました。
例えば

  1. 該当社及び子会社における補助使用人の業務に協力する体制
  2. 取締役会その他の重要な会議への監査役の同行
  3. 代表取締役社長,会計監査人会合,子会社監査役等との会合への監査役の同行

などが指摘されています。

取締役及び会計参与並びに使用人が当該監査役設置会社の監査役に報告するための体制

監査役は、いつでも取締役及び会計参与並びに支配人その他の使用人に対して事業の報告を求め、又は監査役設置会社の業務及び財産の状況を調査することができます。
監査役によるこのような職務の執行が実効性を有するものとなるため定められました。

立法担当者が具体的に決議すべきものとして挙げているものとしては、

  1. 監査役に報告すべき事項の範囲
  2. 報告すべき事項に応じた報告方法
  3. 使用人が、直接、監査役に報告するものとするか(内部通報制度を採用するか)

があります。

例えば、監査役に報告すべき事項又は提出すべき書類としては、

  • 会社及び会社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある事項
  • 重大な法令及び定款違反、会社及び会社グループの経営に著しい影響を及ぼすおそれがある事項
  • 監査計画、内部監査の結果と内部監査の実施状況
  • 重要な経営会議での審議事項、決定事項、重要会議議事録、稟議書
  • 内部通報情報
  • 税務資料
  • 外部監査結果資料
  • 内部通報制度の運用状況
  • 取締役会において監査役に対する連絡事項として定めた事項
  • 監査役が報告を求めた事項

等が考えられます。

子会社の取締役、会計参与、監査役、執行役、業務を執行する社員、法人役員としての従事者その他これらの者から報告を受けた者が当該監査役設置会社の監査役に報告するための体制

st257.jpg子会社の情報が監査役に届かなければ、監査役がグループ管理のための職務を適切に行うことができないため設けられたものです。
具体的には

  1. 親会社の監査役に報告すべき事項の範囲
  2. 報告すべき事項に応じた報告方法
  3. 子会社の取締役又は使用人の窓口となる親会社の担当者の監査役への報告に関する体制
  4. 子会社の取締役又は使用人の窓口となる親会社の担当者の監査役への報告に関する体制

等が指摘されています。

報告した者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制

業務執行等に関する違法又は不適切な行為、情報開示に関する情報や真摯な疑念を監査役に報告した者が取締役等から不利な取扱いを受ける可能性がある場合、監査役に対する報告が行われなくなり、監査役の業務が十分に行われなくなるために設けられたものです。
具体的には、

  1. 情報提供者の秘匿に関する規律
  2. 不利益取扱いの禁止に関する規律
  3. 取締役会による内部通報の運用状況の把握の体制

について決議することが指摘されています。

監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項

監査役が監査費用の処理について予測することができることで、監査役による職務の円滑な執行に資すると考えられたことから設けられたものです。
具体的には

  1. 監査費用の前払又は償還の手続に関する規程を設ける
  2. 監査役会の予算を前払いし、監査役より弁済の求めがあった場合には監査役会において速やかに償還に応じる体制を設ける
  3. 監査役による支出は、反証のない限り監査に要した費用とみなす

などが挙げられます。

その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制

これは、前記した各定めを補充する包括規定です。
既に列挙した事項のみでは監査役による職務が十分に機能しない可能性があるために設けられたものです。

  1. 監査役・監査役会と取締役との定期的な会合・意見交換
  2. 内部監査部門・会計監査人・グループ会社の他の監査役との情報交換、その他の連携
  3. 監査役会が求める場合に、会社の費用負担により弁護士、公認会計士等を監査役の顧問とすることを認める
  4. 法律、会計、財務等の分野を専門とする社外監査役の選任

などが指摘されています。

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